スタッフコラム

岡本喜八監督作品の追悼上映と「シネマ落語」の開催

2005/05/16 — 第116号

“活動屋”“アルチザン”と畏敬の念をもって呼称され、慕われた岡本喜八監督が、2月19日食道がんのため、亡くなりました。幅広いジャンルの映画を撮り、リズミカルな躍動感溢れるエンタテインメントに徹した映像で、映画ファンを魅了しました。◆文芸坐時代の84年9月に、監督自身が28本を選び特集上映したとき、監督は毎日川崎から舞台挨拶に通ってくださいました。新文芸坐なってからも、40作目が完成した暁には、全作品を上映する予定にしていました。その矢先、40作目の準備中にあの世に旅立って行きました。◆急遽、5/21から3週間にわたり、劇中使用映像の著作権問題で上映できない『英霊たちの応援歌 最後の早慶戦』を除く38本を上映いたします。全作品を上映できないのは残念ですが、映画館で上映することで、多くの観客によって岡本作品が次世代へ受け継がれていくことが、岡本監督への供養になり、監督も喜んでくださると思っています。ご遺族、喜八プロダクション、大勢の映画関係者のご協力により、百箇日前にも拘らず、追悼上映をすることになりました。◆6月から隔月で、立川志らくの《シネマ落語》を開催します。志らくは、立川談志の弟子で真打の落語家です。映画好きが高じて、映画を撮ったり、「キネマ旬報」にエッセイを掲載中ですし、洋画を、江戸を舞台にした落語=シネマ落語にしてしまいました。初回は『ローマの休日』です。映画を観ている人は、その変換の妙にうなずきながら笑えるし、観ていない人は、新作落語として楽しめます。“感動はスクリーンから”ばかりでなく、ライブの“生”の魅力も新文芸坐でお楽しみください。

— 永田稔 検索