スタッフコラム

小型映画

2007/04/01 — 第161号

小型映画というのをご存知でしょうか? この言葉は現在ほとんど死語に近いですが、主にアマチュアが8ミリや16ミリなどのフィルムを使って作る映画のことを指します。●現在主流の映画フィルムは35ミリ幅ですが、この規格はコダック社の70ミリ幅のフィルムをエジソンが半分にしたのが始まりといわれています。35ミリのカメラや映写機は大変大きく且つ重く、フィルムの消費量も馬鹿にならないことから一般に使えるよう小型の規格が考えられました。20年代に16ミリをコダック社が発売しましたが、アマチュアが使うにはフィルム代が高価で、小型映画全般の歴史としては業務用途が主だったようです。日本では80年代位までドキュメンタリー映画やテレビドラマ、アニメの撮影によく使われていました。16ミリには35ミリにブローアップすることが前提のビスタサイズのスーパー16という規格もありました。これはコストの問題で35ミリが回せない90年代の低予算映画に良く使われていましたが、現在この種の映画はデジタル撮影に取って代わられています。60年代にはスーパー8やシングル8などダブル8より取扱いが簡便な8ミリが登場し一般家庭にまで普及しました。また80年代までの学生映画は8ミリがメインでした。この他に28、22、17.5、9.5ミリなどもありました。●ピーク時の年間1200万本から現在1万本まで販売量が落ち込んでいることから、富士フィルムは昨年8ミリの生産中止を発表していましたが、今年になって数年継続することに変更したそうです。(個人的にはまだ1万本も売れていることに驚きましたが企業としては厳しい数字なのでしょう。)このご時世にこのような英断をするのは大変なことだと思いますが、映画=フィルムにとっては明るいニュースですね。

— 梅原浩二 検索