スタッフコラム

新自由人団塊世代(R60)に映画鑑賞の勧め

2007/06/01 — 第165号

昨年末の新文芸坐6周年記念番組にゲスト出演した俳優・山城新伍さんには、当時再起不能の重病説が流れていた。そんな噂を払拭するように和田誠さんと熱く映画談義に花を咲かせて、観客を楽しませてくれたことは記憶に新しい。その山城さんの“元気のひみつ”は、映画を観ることだという。今でもDVD、テレビで観るのを含めると月に30本ほど観ていると、紙面で語っていた。■今年から団塊世代が定年を迎える。団塊世代は高度経済成長時代の日本経済を支えてきた企業戦士たちで、限られた企業内、業界内だけの狭い社会で生きてきた。そんな団塊世代の人々が、企業社会から解放されて、肩書き人間から個人に変換され、今まで経験することのなかった空白で自由な時間が持てる自由人になる。■この団塊世代の人々は、“仕事”即“人生”であり、“家庭の幸福”と思ってきた。そして今、膨大な自由時間を得たが、その時間の活用方法に戸惑っているようで、定年後の世代を対象にした「R60」などの雑誌の新発刊により、様々な時間の過ごし方の情報が出始めたが、山城さんのように映画を観ることをお勧めする。■映画は身近にある最も高級な文化、芸術であり、元々、団塊世代は映画を娯楽として青少年時代を過ごしてきたわけで、還暦を機会に昔に戻って映画館に足を運んで欲しいと思う。新文芸坐もシニア料金は1000円で、かつ2本立ての上映なので、超割安で約4時間は十分に楽しめる。■冷暖房の完備した映画館の漆黒の暗闇の中で、ゆったりとした気分で“感動はスクリーンから”を再び体験して欲しい。そして、シニアが夫々の分野で培ってきた知識と知恵と経験からの意見を、近年アニメ、ヤング向けの作品が多くなっている映画界に発信して欲しいと思う。

— 永田稔 検索