スタッフコラム

映画館の中の小さな本屋さん(2)

2007/05/16 — 第164号

『みうらじゅんの映画批評大全』が入荷しましたので早速買いました。取り上げている映画は『片腕ドラゴン』『ジェイソンX』『花と蛇』といったカップルが見に来ない映画ばっかし。しかも、ほとんどエロネタ、童貞ネタのオンパレード(でも笑えます)。『シークレット・ウィンドウ』という珍しくカップルが来る映画を取り上げていると思いきや、“ジョニー・デッパ”というくだらないオチでした。“そこがいいんじゃない!”(←みうらじゅんの決り文句)。●中には“京都のホテルのAV”や“中野の都こんぶ”(←旧文芸坐でも売っていた)といった項目も交じっていて、一体どこが映画批評大全なのか全然分かりませんが“そこがいいんじゃない!”。●でも時折忍ばせてくる、まるで中野の都こんぶのような安っぽく湿っぽい味わいが絶妙の配合となっていて、読み始めたら止められなくなりました。例えば美大時代、『スター・ウォーズ』に感動し、黒いビニール袋と着古しの柔道着でダース・ベイダーとルークの物マネをしていたら、美大の女の子に「子供だましの映画」と言われ怒った話(下ネタ&セクハラ表現で怒りを表現しています)。『ゾンビ』が公開された頃、みうらじゅんは美大を2度落ちた浪人生。高円寺の商店街をゾロゾロ徘徊し古本屋と中古盤屋を隅から隅までチェックする高円寺ゾンビと化していた話。でも「道行く人に飛びかかり、人肉を喰らう勇気」はなかったそうです。●「面白いに決まってる場合がある。特に映画の場合は。(中略)それは『REX 恐竜物語』だったり、『シベリア超特急』だったりする」。というわけで、でもないですが、その『REX 恐竜物語』は当館の6/9(土)のオールナイトで上映があります。

— 矢田庸一郎 検索