スタッフコラム

松竹110年にちなみ松竹映画特集

2006/04/16 — 第138号

—小津安二郎、清水宏、溝口健二、木下惠介……、輝ける松竹の巨匠たちの世界—

松竹の創業は1895年(明治28年)。松竹の資料によると、この年「大谷竹次郎、京都新京極阪井座の仕打となる」とあります。実は「仕打」の意味が分からなかったのですが、広辞苑にも意味が載ってない。調べてみると、どうやら興行主というような意味のようです。●竹次郎には双子の兄がいて名を松次郎。松次郎は白井家に養子に入り、彼も劇場の経営に携わります。1902年大阪朝日新聞が二人のことを“松竹(まつたけ)”と呼び、誰ともなく二人が経営する劇場を“松竹(まつたけ)の芝居”というようになったといいます。●同じ年、二人の事業を一つにし松竹合名会社を設立。そして1920年(大正9年)松竹はついに映画事業に乗り出し松竹キネマ合名社を創設します。このころから初めて“しょうちく”と呼ばれるようになったといわれます。●今回の上映は、戦前作品からは溝口健二の名作『浪華悲歌』など12本。戦後作品からは日本初のカラー劇映画、木下惠介『カルメン故郷に帰る』、野村芳太郎の感動巨編『砂の器』まで25作品。●笑いあり、涙あり。ほのぼの心温まる作品に、日本人を鋭く風刺する作品など、盛りだくさんの内容です。“松竹クラッシックス”とでも呼びたくなるような味わいと気品に満ちたラインナップになりました。●4/29は木下惠介のもと助監督を務めた脚本家の山田太一さんのトークショー。5/5は澤登翠さんらによる活弁付きの上映です。乞うご期待。

— 矢田庸一郎 検索